気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Alloy Mushroom開発、PC向けに9月14日にリリースされたロックマンX風2Dアクション『超アロイレンジャー』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、『ロックマンX』風の2Dアクション。ジャンプ、ダッシュ、空中ダッシュ、壁登り、二段ジャンプなど、いろんな移動テクニックを活用して、危険が潜むさまざまなステージのギミックをクリアしていきます。各ステージの最後には、巨大で危険な機械ボスがプレイヤーを待っています。日本語にも対応済み。
『超アロイレンジャー』は、1,010円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Mushroomこんにちは、Mushroomです。私は2Dゲーム中毒なこともあり、1人で活動するインディーゲーム開発者になりました。私はゲームをするのも、絵を描くのも、本を読むのも大好きで、これらで私の人生ができています。たまには雰囲気を味わうため、ゲームセンターに行ったりもしますね。私が一番好きなゲームは『ロックマンX』と『メタルスラッグ』と…あとは『テイルズ オブ』シリーズと2Dの『牧場物語』シリーズですね。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Mushroom私はたくさんのゲームをプレイしてきましたので、たくさんのゲームを自分で作りたいと思っていました。しかし私はアーティストに過ぎなかったので、自分が作りたいジャンルのゲームを作っている開発チームに参加しようと思いたったのです。しかし他の仕事を長くしている中で、自分の夢を他人任せにするのは良くないと気づきました。そして、私は自分が一番好きなジャンルのゲームを自分で作り始めたのです。私はこのゲームのため、自分の持っているすべての知識、思い、頭の中にあるストーリーを引っ張り出しました。長い努力の結果、ついに本作を世界に披露することができたのです。まだ足りない部分はありますが、ぜひ遊んでいただきたいと思います。気に入っていただけると嬉しいです。
――本作の特徴を教えてください。
Mushroom私は『The Vagrant』というゲームのプロデューサー、アーティスト、ライターをやったことはありましたが、1人で作るゲームはこれが初めてです。プログラミングの経験もありませんでした。本作では私が思い描く操作感、ステージデザイン、ボスの動きを全力で取り入れ、とにかく後悔しないようにしたのです。家庭用ゲーム機をよくプレイする人は、懐かしい点を本作の中でいくつか発見するかもしれません。また、本作はステージ内に隠された道や隠されたアイテムが登場し、様々なタイプのボスも登場します。武器と操作感は、同じジャンルの名作ゲームから良いデザインを採用しつつ、自分オリジナルのものも付け加えました。メインキャラクターは素早く動き回れることを重視しています。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Mushroomレトロなゲーム機やアーケードの2Dアクション体験をしたい人で、ボスバトルやシークレット探しを楽しめる人、そして綺麗なドット絵のファンの方たちは、本作を楽しんでいただけるでしょう。また、本作の難易度調整にはかなり力を入れており、誰でもクリアできるように作りました。ファミコン、スーパーファミコン、アーケードゲーム世代の人であれば、本作をプレイしつつ「マジで!この開発者もこれ好きなの!?ずっとこれがやりたかったんだよ」と驚くかと思います。本作のコンテンツ量は多くありませんが、すべての人に楽しんでいただけると嬉しいです。また、本作にはクリア後のエクストラコンテンツも用意されていますよ。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Mushroom私は『ロックマンX』と『メタルスラッグ1、2、X、3』の大ファンですので、本作はこれらのゲームから多大な影響を受けています。これらの素晴らしいゲームを作ってくださり、カプコンとSNKには大変感謝しています。私はこれらのゲームにとてつもない時間を費やしてきましたので、これらと似たゲームを作ることこそ、私の人生の目標だったのです。本作のアートとストーリーは、「鉄腕アトム」と「火の鳥」からとても大きな影響を受けました。手塚治虫先生、本当に感謝しております。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Mushroom本作はソロプロジェクトで、アート、ライティング、プログラミングもすべて私1人で行いました。そのため、パンデミックによる開発への影響はほとんどなかったのです。自分の部屋を出る必要もほとんどありませんでしたしね。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Mushroomもちろんです。もし本作を気に入っていただけましたら、ぜひ自由に配信してください!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Mushroom日本人プレイヤーの方たちによるスクリーンショットや動画、お返事をいくつか拝見しました。そして気づいたのは、私たちは異なる国に住んでいますが、たくさんの同じゲームをプレイし、同じ映画やアニメを見、たくさんの良い思い出を共有しているということです。そしてこれらの思い出が、「この開発者が好きなものはわかる。私も同じだ」という気持ちにさせてくれるのです。私たちはこれまでに一度も会ったことはないかもしれませんし、お話したこともないかもしれません。それでもこれらの思い出が私たちの間に繋がりを作り出し、私たちの共通言語を生み出すのです。最後に、ぜひ本作を遊んでみてくださいね!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。