銀行を襲ったり、美術品を盗み出すといったミッションを行う最大4人プレイのCo-op向けFPS『PAYDAY』シリーズ。FPSであるものの、丁寧かつ慎重にミッションを進める強盗クライム作品として知られていると思います。
前作『PAYDAY 2』は発売から10年近くこまめなアップデートが行われてきた根強い人気を誇る作品で、プレイしたことがある読者も多いのではないでしょうか。
さて、そんな本シリーズの最新作『PAYDAY 3』の発売日が9月21日に控えている中、8月2日から開始されたクローズドβテストに参加する機会を頂いたのでプレイレポートをお届けします(※βテストのため正式リリース版とは内容が異なる可能性があります)。
クローズドβテストではスタンダードな銀行強盗をプレイ!

今回のクローズドβテストではミッション「悪人暇なし」のみ開放されていました。内容としては銀行を襲撃するスタンダードなジョブといったところ。

難易度は4段階あり、3段階目のベリーハードからは「4人クルー推奨」の文言が表示されます。シビアな連携が求められるのはここからと言うことなのでしょう。

ロードアウトとして秘密裏に事を進めるためのハンドガン向けサイレンサーも用意されていました。
ひとまずはノーマルで参戦。オペレーターが説明してくれる通り金庫から現金を盗み出すのが目的です。特に込み入った仕事ではなさそうですね。

ジョブ開始後、まずは周囲の偵察から。

駐車場では民間人やオブジェクトに対して何らかのアクションが行えるようですが、シリーズとしてはおなじみ、フェイスマスクを被るまでは民間人に危害を加えるなどの犯罪者っぽいことができない仕様となっています。
そして、一度マスクを被ると外すことはできず、マスクを被ったまま人目に触れれば「ラウド」と呼ばれる銃撃戦メインの荒れたモードに突入してしまいます。

そのため、できる限りこっそり工作したり無音で警備員を倒したりしてサイレントで仕事を進めたいものです。もちろんその過程で見つかってしまうのは仕方のない事ですが、銀行に入るなり銃声を鳴らして「強盗だ!」と宣言する必要はありません。

とはいえ、最初のうちは探索中に誰かが見つかってしまい、そのまま銃撃戦に突入してしまうこともあるでしょう。

筆者のチームも結局警備員に見つかってしまったので、作戦変更です。本来は正攻法で金庫に侵入するところ、2階に上がり金庫の真上からサーマイト(テルミット)で床を焼き切って穴を開けるプランになりました。まもなく警察が駆けつけ、そこからは断続的に警官がやってくるようになります。


警察を排除しながらなんとかサーマイトをセットできたものの、床を焼き切るにはある程度時間が掛かります。それまで押し寄せる警官を捌き続けなければいけません。
今回はサーマイトですが、ハッキングやドリルが穴を開けるまでの時間を待つというのは本シリーズではよくある流れ。もちろんぼーっとして待つのではなく、警察を倒したり、人質を活用する、バリケードを構築するなどやることはたくさんあります。今回であれば追加のサーマイトを投入することで、より早く床を焼ききれると思われます。



実験として試しに人質を盾にして外に出てみたところ見事に撃ち抜かれました。相手側に凄腕のスナイパーが居たようです。
目的のブツを手に入れたら逃走だ!


ブツを盗み出したら逃走です。ここでももちろん、逃走車両の準備に時間が掛かります。その間にも次々と増援が……。

猛攻に耐え、無事に逃走できればジョブ完了となります。かなり荒れた銃撃戦を繰り広げましたが、リザルト上では成功として扱ってもらえるようです。

ちなみに、民間人を殺してしまうと報酬が引かれてしまいます。果たしてこのプレイは成功と呼んで良いのか……?
やはりスマートな強盗が望ましい
再三になりますが、本作は協力FPSであるため一見すると『Left 4 Dead 2』などの激しい戦闘が行われるゲームに近いと感じられるかもしれません。


確かに、ひとたび戦闘が始まれば大量の敵が押し寄せますし、特に難易度が低いうちはプレイヤーの耐久性が高いこともあり、かなりカジュアルに撃ち合えて爽快感すらあります。
しかし本作のキモはステルスで速やかに、そしてスマートに目的のブツを盗み出すところにあると思います。『GTFO』ほどハードコア路線ではないにしろ、できれば用意周到にゲームを進めたいものですね。
また、今回の機会に合わせて前作『PAYDAY 2』の方もプレイしました。当然ですが、『PAYDAY 3』のグラフィックスは現代の水準に合わせて強化されています。

プレイ中は気にならなかったのですが、スクリーンショットで比較すると流石に『2』の方は昔のグラフィックだなと感じてしまいます。もっとも、美麗なグラフィックを求めるゲームでは無いかもしれませんが。
『3』では、特にライティングや反射といった光の表現がリッチになっており、技術の進化が見て取れます。Unreal Engine 4で開発されていますが、リリース後にUnreal Engine 5へのアップデートも計画されているとのことです。もちろん前作からシステム要件も大きく変わっているので、購入前に確認しておきたいですね。

全体としてのゲーム体験は大きく変わらないなといった印象で、シリーズファンの期待を裏切ることはないでしょう。武器のカスタムはレベルを上げてアンロックしていく仕組みになっており、ひとつのやりこみ要素になってくるかもしれません。
警備員に見つかっても大人しく指示に従えば通報されずに済むなど、ステルスでできる行動も広がっています。戦闘面では、使用に制限のある強力な武器「オーバーキル」が専用スロットに装備でき、グレネードランチャーやロケットランチャーをセットしておいて戦闘中に呼び出せるようです。正式版ではミリタリー系FPS風のプレイも可能になるのでしょうか……?
システムやUI等のブラッシュアップにグラフィックの向上。“こういうのでいいんだよ”に答える正当進化と言えます。
派手に暴れるか、こっそり盗み出すか…どちらのスタイルも捨てがたいスパね!民間人に危害を加えるのはNGスパよ!
タイトル:『PAYDAY 3』
対応機種:Windows(Steam,Epic Gamesストア,Microsoft Store)/PS5/Xbox Series X|S
発売日:2023年9月21日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:Steam & Epic Gameストア版 4,699円~/ PS5 & XSX版 6,160円~