気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Fika Productions開発、PC向けに12月3日にリリースされたノルマンディー上陸阻止シューティング『Beach Invasion 1944』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、第二次世界大戦大西洋の壁を舞台に、枢軸国側の機関銃と大砲砲塔を操作する兵士として海岸の要塞を守る、アーケードスタイルのシューティングゲーム。MG42、Flak88、Panzersといった武装や地雷、有刺鉄線など設備を駆使して陸海空の多種多様な敵を退けるのがプレイヤーの任務となります。日本語にも対応済み。
『Beach Invasion 1944』は、1,200円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Alper Isler&Anil Isbilirこんにちは、トルコのゲーム開発者、Alper IslerとAnil Isbilirです。私たちは大学一年生の頃からの友人で、2人ともインテリアアーキテクチャ&デザインを勉強していました。卒業後、私たちはアニメーション産業やゲーム産業で仕事をしたいと思い、独学で3Dアーティストになったのです。2人とも同時に同じ会社で働くようになり、その中の一つはHangar 13(元2kチェコ)で、私たちは2人とも3D環境アーティストとして『マフィア コンプリート・エディション』の開発に携わりました。また、私たちは防衛産業でも働いたことがあったり、いくつかのインディーゲームスタジオでフリーランスとして働いたり、Unrealマーケットプレイスにいくつかのアセットをリリースしたりもしていました。
私たちが最も好きなゲームは、『メダル・オブ・オナー』シリーズ、『Call of Duty』シリーズ、『Battlefield』シリーズ、『Battlefront』シリーズ、『Wolfenstein』シリーズ、『Bioshock』シリーズなどですね。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Alper Isler&Anil Isbilir私たちはトルコに戻ってくると、Alperはいくつかのゲームアイデアとゲームデザインに取り掛かり始めました。そんな中、AnilはUnreal Engineのブループリントシステムを学んでおり、様々なゲームプレイシステムのテストを行っていたのです。そしてついに、私たちは自分たちのゲームプロジェクトを開始する決断をしました。こうして本作の開発が始まったのです。私たちは最初のプロジェクトをそれほど複雑にせず、それでも面白いものにしたいと思いました。そしてアセットは、私たちがこれまでにマーケットプレイス向けに作ったものを主に使用したいと思ったのです。私たちは出来る限りしっかりと作り込み、本作を完成させました。
――本作の特徴を教えてください。
Alper Isler&Anil Isbilir本作では、FPSやタワーディフェンス、そしてアーケードゲームといった様々なジャンルの楽しいゲームプレイシステムを取り入れています。プレイヤーは近距離射撃、遠距離射撃、新たな武器やポジションのアンロック、海岸線への防衛設備の設置や砲撃などが行えます。また、本作の舞台は特徴的なものとなっています。第二次世界大戦を通常と異なる視点からプレイすることができ、これはゲームというものにおいてかなり珍しいでしょう。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Alper Isler&Anil Isbilirターゲットとするプレイヤー層は、歴史や第二次世界大戦に興味がある人、そしてFPSが純粋に好きな人です。90年代や2000年代初頭にアーケードスタイルシューターをプレイしていた、高めの年齢層もターゲットとしています(私たちも含まれます)。しかしより幅広い層の人にも本作に興味を持っていただいており、感謝しています。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Alper Isler&Anil Isbilir本作は『Beachhead』『Operation Blockade』『IS Defense』のようなアーケードスタイルシューターから影響を受けています。舞台はもちろん「プライベート・ライアン」の冒頭のシーンの影響ですね。多くのゲームが、このノルマンディー上陸作戦の再現を試みてきました。しかし私たちのゲームの違うところは、初めてこの戦いを反対の立場でプレイできると言うところです。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Alper Isler&Anil Isbilir新型コロナによる開発への影響はほとんどありませんでしたが、チームメンバーがこれとは異なる健康問題に直面してしまいました。しかし幸運にも、開発が完全にストップすることはなかったのです。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Alper Isler&Anil Isbilirもちろんです。ぜひ私たちのゲームを配信していただきたいと思っています!すでに日本人のストリーマーの方々が本作を配信している姿を見ており、嬉しく思っています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Alper Isler&Anil Isbilir日本人プレイヤーの方々に大変興味を持っていただき、とても嬉しいです。私たちは今、新しい舞台やマップの可能性を探っており、もしかしたら第二次世界大戦を日本の立場からプレイするものになるかもしれません。ぜひご注目ください!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。