気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、PixelCount Studios開発、PC向けに12月6日に正式リリースされた世代交代サンドボックスRPG『Kynseed』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、緻密なドットで描かれたサンドボックスRPG。プレイヤーは自然豊かな土地を舞台に、自由に生活し、年を重ねていきます。そして、時が来ると主人公は死に、子供たちに世代交代します。記事執筆時点では日本語未対応。詳しい内容についてはプレイレポをご覧ください。
『Kynseed』は、2,800円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Neal Whitehead氏とCharlie Edwards氏(以下NealとCharlie)こんにちは。PixelCount StudiosのNeal WhiteheadとCharlie Edwardsです。私たちは2人とも雨の多いイングランドに住んでおり、2人ともが当スタジオの創設者です。ご挨拶できて光栄です。
私たちの好きなゲームは頻繁に変わりますが、Nealはスマホ向けタイトルの『Threes!』が好きで…Charlieは『ウエーブレース64』と『ロケットリーグ』が大好きですね。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
NealとCharlie2016年の中頃、私たちの以前のスタジオであるLionhead Studiosが閉鎖しようというとき、本作の開発は始まりました。私たちはインディーとして活動し始めることとし、Kickstarterのためのプロトタイプを開発したのです。私たちがしたかったことは、Lionhead Studios自体とLionhead Studiosが作った、一風変わっていて、楽しく、とてもイギリス的で、ユーモアがたくさん詰まったゲームの魂を受け継ぐことだったのです。
――本作の特徴を教えてください。
NealとCharlie私たちはプレイヤーにより多くの自由を与えることで、農業シミュレーションとライフシミュレーションというジャンルに新鮮さを与えると共に、すべてをより遊びやすくしようと思いました。プレイヤーにはこの世界で生活してもらいたいと思いましたので、クラフトや料理などはすべてミニゲームになっています。そしてこの土地に生きている感覚を味わってもらうため、ダイナミックな天気システムもありますよ。
加齢システムもあり、動物を含むすべてのキャラクターが歳をとります!他のキャラクターたちと一緒に歳をとり、彼らが家族を持ち、最後には子へと引き継いでいくのを目にすることで、より感情移入できるでしょう。
本作には選択の自由があります。プレイヤーは鍛冶屋にもなれますし、雑貨屋や薬局を経営したり、家族を持ったり、好きなように冒険したり戦ったりもできるのです。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
NealとCharlie本作はライフシミュレーションのプレイヤーとRPGが好きな人たちをターゲットとしています。また、この世界観や安心できる風の音や雨の音、そして雪の降る夜には猫と一緒に暖炉の前でリラックスできるような、ASMR好きの人も少しだけ狙っています。
本作はカジュアルプレイと奥深いプレイの両方に応えられますので、RPGプレイヤーからライトゲーマーにまでオススメすることができます。しかし、本作にはダークなテーマや興味深い謎も存在していますし、サプライズもありますよ!
――本作が影響を受けた作品はありますか?
NealとCharlie本作は1970年代のイギリスのホラー映画である「ウィッカーマン」の影響を受けています。この映画は、現代で伝統的な生活をし、一緒にいることで幸せな異端者たちのコミュニティが素晴らしく描かれています。
本作はまた、「ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル」という本からも多大な影響を受けています。特に本作の妖精キャラクターであるMr Fairweatherですね。
もちろん、他のゲームからもインスピレーションは受けています。(私たちが以前開発に携わった)『Fable』、他には『ファンタジーライフ』そして『ルセッティア ~アイテム屋さんのはじめ方~』ですね。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
NealとCharlie日本の素晴らしい友人たちのため、来年の出来るだけ早い段階で日本語対応させる予定です。本作にはイギリスのテレビ番組を元ネタにしたものや、ブリティッシュ・ジョークが多いため、翻訳は難しいものとなっています。本作の翻訳家たちには敬意を表します。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
NealとCharlie私たちは自宅からリモートで開発を行なっています。チームメンバーの1人か2人が新型コロナにかかりましたが、ありがたいことに開発への影響はありませんでした。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
NealとCharlie本作を配信していただけるので大変光栄です。そして配信でも動画でも、収益化していただいて良いですよ。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
NealとCharlie本作の日本語対応を待っていただいている、日本のファンの方々に御礼申し上げます。私たちの作った、美しく、巨大で、スローライフゲームを、近いうちに皆さんにもフルで楽しんでいただけると嬉しいです。
お体にお気をつけてお過ごしください。良いお年を!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。