気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Game Source Studio開発、PC向けに1月21日にリリースされたデッキ構築ストラテジー『Mahokenshi』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、六角形で構成された3Dマップ上で味方に指示を与えるデッキ構築ストラテジー。天空の島々を舞台に、プレイヤーは各々で異なる精霊の力を宿し、刀と魔法を操る4人の魔法剣士が率いる派閥から任意に1つを選択。平和を脅かす鬼王率いる敵の軍勢と戦ったり、島々の宝を獲得したりしながら、自軍デッキを基本セットから理想の構成へと強化し、世界を平和に導いていきます。日本語にも対応済み。
『Mahokenshi』は、2,800円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
David Cicurel氏(以下David)本作のゲームディレクター、David Cicurelです。本作のアイデアは私が思いつき、実現するために素晴らしい才能に溢れたこの開発チームを率いることとなりました。私は自分自身を目移りしやすい性格の人間だと思っており、ボードゲーム、ビデオゲーム、ロールプレイングゲーム、その他様々なゲームが大好きです。今までにない、新しいゲーム体験を見つけ出すのも大好きですよ!
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
David私がデザインした一つ前のゲーム(「Chronicles of Crime」というボードゲーム)では、ビデオゲームのアイデアをボードゲームで遊んでいる人たちに伝える方法を模索するというものでした。
本作では、ボードゲームの素晴らしいアイデアをビデオゲームに持ち込むという方法を模索し始めました。デッキビルディングはボードゲームにおいてより複雑で、デッキビルディングアドベンチャーというものもとても人気です。これらボードゲームの要素を、ビデオゲームプレイヤーに伝える方法を探し出そうと思ったことこそ、本作開発の始まりとなったのです。
――本作の特徴を教えてください。
David本作にあるゲームシステムの一部は多くのプレイヤーにとって馴染みのあるものですが、同時に、新しく、新鮮で、ユニークなものにしたいと思いました。また、各ミッションは戦術が要求されるものとなっており、プレイヤーはカードを使ってデッキを作ることでそれを乗り越えていきますが、これは本作の始まりに過ぎません。デッキビルディングと六角形マスを使ったフィールドの探索により、多くの戦術的な選択が生まれ、その一つ一つが生死を分けるのです。
本作のアートもまた特徴的なものとなっており、本作の魅力的な部分の一つですね。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
David本作は遊びやすく、それでいて挑戦しがいがあるものになるよう、力を入れました。カードゲームが好きな人と、ターン制のゲームが好きな人、両方に遊んでみてもらいたいですね。また、本作は日本の神話から緩く影響を受けたファンタジーの世界を舞台としていますので、日本の文化が好きな人にも本作を触ってみて欲しいです。ここフランスを含め、世界中にはかなり多くいますからね。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Davidもちろん、多くのものから影響を受けました。「クランク!」や「メイジ・ナイト」といったボードゲーム、『Slay the Spire』『ヒーローズ・オブ・マイト・アンド・マジック』のようなビデオゲーム、そして「Legend of the Five Rings」のようなロールプレイングゲームですね。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Davidもちろん良い影響はありませんでしたが、チームメンバーは以前から様々な場所に点在していましたので、以前からリモートでの作業には慣れていました。ビデオゲームを作る、というのは他の多くの人たちの仕事よりも楽でしたね。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
David配信のようなゲームへの愛を広める行為は、ただただ奨励します。私たちのゲームを遊んでいただいたり、見ていただいたりするのは、とても嬉しいです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Davidありがとうございます。日本文化が大好きな身として、皆さんの素晴らしく豊かな文化を世界中で楽しみ、見ていただけるゲームを作ろうと頑張りました。成功していると良いなと思っておりますし、私たちが開発を楽しんだのと同様、皆さんにも本作をプレイし、楽しんでいただけると嬉しいです。
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。