気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Atom Brain Games開発、PC向けに2月16日にリリースされたラヴクラフトホラーアドベンチャー『Dreams in the Witch House』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、H.P.ラヴクラフトによる小説「魔女の家の夢」を題材にしたホラーアドベンチャー。お金、体力、正気度、他にも様々なキャラクターステータスや時間の流れが存在するほか、プレイヤーの行動によってエンディングも分岐します。記事執筆時点では日本語未対応。
『Dreams in the Witch House』は、1,300円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Anttiフィンランドのゲーム会社、Atom Brain GamesのAnttiです。私が一番好きなゲームは、おそらく『インディジョーンズ アトランティスの秘宝』だと思います。発売当時、私は10歳でしたので、とても大きな衝撃を受けました。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Antti私は元々アニメーションの仕事をしていたのですが、2015年頃、ゲームを作る計画を立て始めました。一番最初の実験作は断念し、新しい企画を考えていたのです。そんなとき、H.P.ラヴクラフトの「魔女の家の夢」を読み返して、ピンと来ました。この物語は、素晴らしいアドベンチャーゲーム/RPGになるだろうと思ったのです。私は、プレイヤーが物語の中に入り込み、アーカムの街を自由に探索し、オカルトの脅威から身を守るということを考えました。H.P.ラヴクラフトは大好きな作家なので、今回はモチベーションの問題はなかったのです。コーディングの知識はあまりなかったので、すべて独学することとしました。それから7年、ついに本作が完成したのです!
――本作の特徴を教えてください。
Antti本作の特徴的な点は、いくつかのジャンルが混ざっているというところです。本作は、ホラー・ポイント&クリックアドベンチャーであり、RPGであり、『The Sims』のようなシミュレータでもあるのです。また、本作には時間や資源管理という要素もあります。ノンリニアであり、プレイヤーは自由に行動することができるのです。エンディングはいくつかあり、プレイヤーの行動によって決まってきます。これらの要素がストーリーにうまくマッチし、プレイヤーはただエンディングに向かう直線的なプレイではなく、自分が実際に操っているという感覚を得ることができるでしょう。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Antti雰囲気のあるホラーアドベンチャーゲームが好きな人、特にH.P.ラヴクラフトのファンの人たちに遊んでいただきたいですね。とはいえ、ラヴクラフト作品についての知識がなくても楽しめるようなゲームにしようと思って開発しました。魔女、奇妙な動物と人間のハイブリッド、忍び寄る緊張と謎が好きで、新しいことに挑戦することを恐れないのでしたら、本作はあなたのためのゲームです!
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Antti本作は、アメリカのホラー作家H.P.ラヴクラフトの短編小説「魔女の家の夢」を題材にしています。原作を忠実に再現することを心がけました。また、他のラヴクラフト作品からの要素もあり、彼の作品をよく知っているプレイヤーであれば、小さなヒントを得ることができるかもしれません。本作のゲームシステムは、Sierra開発の『Quest for Glory』(私は『Quest for Glory IV』が大好きです)に少し似ていますが、直接影響を受けたわけではありません。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Antti本作は現時点で英語にのみ対応しています。もし好評を得られれば、今後他の言語を追加することもあるかもしれません。有志翻訳はもちろん素晴らしいと思います!直接私にご連絡いただくか、パブリッシャーまでご連絡ください。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Antti新型コロナによる開発への影響はそれほどありませんでした。一人でやっている開発スタジオですし、本作の開発も自宅から行いました。ですので、ほとんど何も変化はなかったのです。以前から結構引きこもりでした。(笑)
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Antti配信も収益化も大丈夫です。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Anttiフィンランドから、こんにちは!日本でH.P.ラヴクラフトが有名かどうかわからないのですが、もしホラーゲームが好きでしたら、彼の作品を読んでいなくても本作を楽しむことができますよ。日本の皆さんはホラーゲームやホラー映画を作るのがとても上手ですよね!私はまだ日本に行ったことがないのですが、いつか行ってみたいと思っています。それでは!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。