今回はAtomic JellyとPlayWay S.A.が手掛け、2023年8月11日にSteamにてWindows PC向けにリリースした『Space Mechanic Simulator』をご紹介したいと思います。
『Space Mechanic Simulator』とは?
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本作は、一人称視点で進むスペースメカニックシム。プレイヤーは新米のエンジニアとして宇宙服に身を包み、軌道上のステーションや衛星の不具合箇所を特定し修理・交換作業をしていきます。訓練を受けてより高いグレードのライセンスを受け取り、さらに複雑なミッションを請け負うことが可能ですが、似たようなミッション内容が続くレベルデザインのせいか、途中からやや間延びするプレイフィールでした。
一部UIの見辛さ、バグと思われる現象などもありましたが、総じて遊びごたえは十分にあり、修理作業が楽しくて気づけば7時間くらい遊んでいました。しかしそれだけ遊んでも未だローバー系ミッションが来ない……!個人的にゲームというよりは、どちらかというと教材的なアプローチを取っていると感じた本作……酸素残量にエネルギー、噴射剤に気を配りながら宇宙を漂いさっそく紹介してまいりましょう。
操作・設定・言語
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本作はコントローラおよびキーボード&マウスに対応しています。細かな作業では、マウスによるポイントとクリックが格段に増えるので、個人的にはキーボード&マウスで遊びやすく感じました。
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その他の設定項目は画質の設定や音量調整などオーソドックスな物が並びます。なお言語については、残念ながら日本語は未対応。一応画面上のガイドに従えば遊べるものの、一部トレーニングミッションのテスト問題は完全に英文なので少し困るかもしれません。
本編開始
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さて始まりました『Space Mechanic Simulator』。まずはトレーニングミッションをいくつか受けて、このゲームの基礎基本を学んでいきます。本作の基本的な進行ですが、ミッションを受注して、現場(宇宙)で目標達成したら、次のミッションがアンロック……というもので、ミッション自体の難易度は「ライセンス」に応じたものになります。このライセンスとは、いわゆるレベルの概念で、トレーニングミッションをクリアすることで免許皆伝になり、さらに幅広いミッションへアクセスできるようになるのです。
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話を現場に戻してトレーニングです。最初の訓練から順に、宇宙空間における前後左右上下方向への移動、および各種操作パネルの使用、対象不具合箇所それぞれへの対処といった方法を学んでいきます。なお以降の本番ミッションでは、ロケーションの違いや不具合発生箇所などが違う程度で、基本的な作業は同じ流れになります。そのためチュートリアルであっても本番に臨む気持ちで工具を握りしめてまいりましょう。
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ともあれまずは現場に移動しなければ始まりません。ミッションのスタート地点はスペースシャトル。宇宙服を身にまとい道具一式を担いで現場に駆けつけたら、人工衛星などの対象に取り付いて、パネルを外したりなんだりして作業に取り掛かります。
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宇宙での移動は慣れが必要で、慣性を念頭に入れた繊細な操作が大切です。はじめのうちは目測を見誤って通り過ぎたり、反対にぶつかったり、頭上へ移動しようとして前進したりと苦労するかもしれません。そんな時は、画面右下に自分がもつベクトルと速度が表示されているので、それらを参考にしつつ適宜修正をかけると良いでしょう。個人的には、方向転換をする時は停止または速度を落としてから行うとやりやすかったですね。
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現場に到着しました。本作のありがたいところは、ちゃんと対象をアイコン表示などでハイライトすることで判別しやすくしている点。しかも現場到着時に細かく微調整などする必要がなく、ある程度接近すればワンクリックで作業場が選択・ズームインされるので非常に便利です。これらはシミュレーションだから再現に拘って力を入れつつも、ユーザーを突き放したりせず、ゲーム的なアプローチもしっかり心得ており、好感度が高い部分でもあります。
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道具はいくつか種類があり、PALMTOP、MULTIMETER、IR CAMERAといった検査器具から、レンチやドライバーといったお馴染みの工具まで一通り揃っています。作業の殆どは、ネジやパイプなど各パーツを外してどうにかするという流れなので、基本的には工具を使用する場面が多いですね。
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そんな工具は、選択して対象となるハイライト部分に合わせてクリックすることで使用可能。ここは若干操作が難しいところでもあり、カメラのズームイン・アウトまたは位置取りを調整しても、手が届かないといったことがたまに発生します。
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こちらはその良い例で、ボルトを外そうにも他のオブジェクトに埋まってしまっていて、いくらクリックしても認識されません。幸い、むりやりカメラをねじ込んで視界に収め、他のパーツから先に外すことで無理やりなんとかできましたが……。また似たようなパターンで、こちらの宇宙服が引っかかって、対象まで手が届かないということもありました。これらについては、操作キャラの当たり判定を小さくするなどすれば軽減できるかなと感じます。
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不具合箇所の症状はいくつかあり、ゲームが進行すると「ただしいプログラムがロードされていないので入力する」など内容も高度になってきますが、たいていは「パーツ破損のため修理・交換する」というもの。そのため現場で取り外したパーツたちを一度宇宙船へ持ち帰る必要があります。
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船には利用可能な資源が搭載されており、我々は端末にアクセスしてポケットマネー(?)で必要分を買い取り、プリンタでパーツに加工します。ここのUIについては、本作における小さな不満点でもあり、購入量決定のスライドバーが操作しづらく、そして自分が保有する各素材のリスト表示が順不同だったりするのです。パーツ修理の際に素材を追加購入するぞという時、必要量と保有量のそれぞれのリストでの各項目の並びが滅茶苦茶で、何度も目にして利用する分、個人的にはとてもやり辛かったですね……。
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ともあれパーツも無事にこしらえたので現場に戻ります。あとは外した時と逆の手順で取り付けて作業完了!たまに修理が必要なパーツが複数あったりして、作業完了後に気付き、慌ててもう一度パネルを開けて……なんてこともありますがご愛嬌。
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作業が全て完了したら再び宇宙船へと戻り、端末からミッション報告をあげます。そこで今回の作業で使用した素材、それらにかかった費用などが表示され、報酬金額からマイナスされた額が資金として戻ってきます。以降、途中で何度か表示されるトレーニングミッションで、新しいライセンスをアンロックしながら、太陽や月、土星や水性など様々なロケーションへと足を運ぶことになります。
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御覧くださいこの圧倒的な光景。もし何かの拍子に軌道から外れたら……と考えると身がすくんでしまいます。
おわりに
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個人的には大いに楽しんでプレイしましたが、ご覧の通り全体的に地味な作業が続くため、細々とした作業が得意でない方は、もしかしたら敬遠してしまうかもしれません。しかし本作のどこか教材的なデザインは、プレイしていると「なるほど」と、ハードウェアに関する学びにつながることもあり、意外とそういう角度から惹き込まれたりなんてことも……?
タイトル:『Space Mechanic Simulator』
対応機種:Windows PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:Windows PC
発売日:2023年8月11日
著者プレイ時間:7.5時間
サブスク配信有無:記事執筆時点においては、無し
価格:1,480円(2023年8月19日まで1,258円のセール中)
※製品情報は記事執筆時点のもの
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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)