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11月12日に開催された同人・インディーゲームイベント「デジゲー博2023」にて、筆者が個人的に注目しているゲームを実際に遊んできました。今回紹介するのは『デバッグ彼女』です。
本作はゲームショップで偶然再会した元同級生の美少女「佐倉くるみ」と、意気投合した主人公は、夏休みに一緒にゲーム開発をするところから物語はスタートします。日常パートはノベルゲームの形式となっており、可愛すぎる同級生の佐倉くるみと過ごす。イラストが可愛く美少女ゲームを遊んでいるような感覚となり、なんだかドキドキしてしまいました。ちなみに本作のイラストは元々はAI生成のイラストだったそうで、PicoGamesさんによって新たに描き直されたそうです。
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主人公たちが作っているゲームは探索型のアクションゲーム。本作ではこのゲームのデバッグ作業を行っていきます。ゲームの画面はピクセルアートを採用していますが、キャラクターが非常にヌルヌル動いており非常に操作感は良好でした。まったくバグっているように見えないほど快適にプレイできるのですが、ところどころに違和感のある箇所があります。
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前述した通り非常によくできたメトロイドヴァニアだけに、その違和感はすぐに感じ取ることができます。剣で斬っても斬ってもHPが減らないスライムや、拾おうとすると何故かプレイヤーがダメージを負ってしまうアイテムなど、これがいわゆるゲームの「バグ」のようで、それらの違和感を探して回るのがゲームパートとなっています。違和感があったらサーチすることによって、バグか仕様か判別することできます。バグと判断された場合は、ありがたいことに佐倉くるみよりご指摘を受けられます。
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2Dアクション ×ノベル × デバッグの新感覚RPG」とある通り、贅沢にも様々な要素の詰め合わせ
本作の面白いところは、メトロイドヴァニアに代表される探索型アクションゲームの「探索」の部分を“ゲーム内のバグ探し”として表現している点にあります。ゲーム内の違和感となる部分を隅々まで探索するのは、普通のメトロイドヴァニアとは一風変わった楽しみ方があると感じました。もちろんバグ探しだけではなく、アクションゲームとしてもしっかりと作り込まれている印象で、戦闘は歯ごたえのあるソウルライクを思わせるプレイフィールでやりごたえがあります。
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本作はSteamストアページで「2Dアクション ×ノベル × デバッグの新感覚RPG」と語られている通り、シンプルな見た目に反して非常に要素の多いゲームな印象でした。それぞれのパートのシナリオやゲームはどのように変化していくのか、そしてヒロインの佐倉くるみとはどうなっちゃうのか……! 今後の展開が非常に気になるタイトルです。