Game*Sparkレビュー:『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』―「アセンブル」と「攻略」が最も密接に結びついたシリーズ最新作 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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Game*Sparkレビュー:『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』―「アセンブル」と「攻略」が最も密接に結びついたシリーズ最新作

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注意: 本記事は『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』のネタバレを含みます。

『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(以下、『AC6』)が待望の発売を迎えましたね。皆さんプレイされていますか? なんかみんなやっていますよね。こんなにみんなが『アーマード・コア』を一斉に遊びだすことって、きっと今までなかったですよね。筆者はそのことにすごく感動しています。素敵だ…。

Game*Sparkでは本作の発売を記念して、なんとVI人のライターによるVI本のレビューを掲載予定です。そのVI人のレビュアーの中で、筆者はメディア先行試遊会、事前プレビューと記事を執筆してきました。そんな経緯もあり、わりと早いうちに、先入観なく、本作を一周目クリアまで遊べたプレイヤーだと思っています。

今回のレビューでは、『AC6』のかなり踏み込んだところまで言及していきます。ストーリーには詳しく触れませんが、ネタバレは含みます。隠し武器やゲーム後半のボスなどを含む画像も出てきます。新規プレイの驚きを損ないたくない方や購入を迷っている方は、まずは前述の試遊会や事前プレイレビュー記事に目を通していただければ幸いです。



といっても、ストーリーのネタバレを踏んだからといって楽しさが減るようなゲームではないですけどね。また、筆者のプレイ環境はPC版(Steam)となっております。僕個人はPS5やXbox Series Xも所有しており、「『アーマード・コア』をゲーム機で遊ぶ」ということにも結構良さを感じたのですが(今まではそうやって遊んできたシリーズですから)、「Steamのライブラリに『AC6』が残る」ということが魅力で、PC版を選択しました。

いまSteamなどの感想を見るに、このゲームの評価は「その人がどのようなプレイヤーか」でかなり変わっているように思います。そのため最初に筆者がどのようなプレイヤーかを説明しておくと、『アーマード・コア』シリーズは子どものころ(特に小中学生のころ)よく遊んでいました。シリーズ三作目である『アーマード・コア マスターオブアリーナ』では地元のゲーム屋で催された大会にも参加したことがあります。一回戦負けでしたが……。また『マスターオブアリーナ』は人生で初めて予約して購入したゲームでもあります。

ということで、本シリーズに関しての思い入れはなかなかある方だと思います。ナンバリングでは『AC5』系のみ、当時経済的な余裕がなかったこともあって、あまり遊べていません。近年の「Soulsborne」と呼ばれるようなフロム・ソフトウェアの作品群は、楽しんで遊べるものもありますが、自分が楽しめるゲームの難度よりかなり難しい場合が多く、嫌になってやめてしまうことが多いです。

素朴な感想

事前プレイレビューで散々述べたので、まず結論から書きますが、本作はほぼ完璧な『アーマード・コア』の続編となっているんじゃないでしょうか。というか、ここまで素朴にただの『アーマード・コア』が提供されるとは思ってなかったのでちょっと驚いたぐらいです。

前作の発売後、フロム・ソフトウェアは海外でも人気に火が尽き、世界中に熱狂的なファンを持つデベロッパーとなりましたが、本作は「そんなこと一切気にしてないんじゃねえの……?」というぐらい、普通に、素朴に、今のフロム・ソフトウェアとして、ナンバリング新作の『アーマード・コア』というものに向き合っているように感じられます。個人的にはそれが何より嬉しいですし、心が震えました。

前述の通り『AC5』系はあんまり遊んでいないので、「自分が遊んだ範囲では」という言い方になりますが、『AC6』はシリーズ最高傑作と言ってしまってなんら問題ないようにも思います。余談ですが、この作品が神(前)社長が一線を退き、佃さんも鍋島さんもいなくなったフロム・ソフトウェアから出てきたという事実がマジで嬉しくて、小倉さん、山村さん、宮崎さん及び制作に関わったスタッフの皆さん超グッジョブと言わざるをえないです。本当にありがとうございます。

「ただの『アーマード・コア』」と表現しましたが、本作にはもちろん現代的にブラッシュアップされているところがありますし、巷で言われているように少々死にやすいゲームでもあります。でも、初期の『アーマード・コア』とかさ、そもそも操作が難しかったし、遊んだのも子どものときだったし、結構死んだりとか、クリアできなかったりとか、おれはあったしな~~~……難度の高さを理由に「これは『アーマード・コア』っぽくない」とは全く思いませんでした。そもそも自分は、『ラストレイヴン』とか当時クリアできてないですから……。ですが、多くのシリーズファンが本作『AC6』を「今までで最も難しい『アーマード・コア』である」と感じているのは間違いないでしょう。

特に、(悪名高い)最初のヘリはちょっと意地悪過ぎると感じています。ほぼチュートリアルの一部ですし、強いとは言えない機体での戦闘を強いられますし、選べる戦法もかなり限られています。そういうこともあり、他の場面はともかく、ヘリで怒ってる人がいるのはちょっとしょうがないかな~と思います……。メディア先行試遊会に行ったときに、ぼくの右隣でプレイしていた方が一時間ぐらいヘリで詰まっていて、流石に気の毒なので「やりましょうか……?」と声をかけそうになりました。ちょっと独特のセオリーを持った作品ですし、攻略情報を一切参照しない状態で臨むとアクションゲームの上手い下手にかかわらず詰まっちゃうときは詰まっちゃうと思います。

僕もアクションゲームがそれほど上手な方ではないので、正直、フロム・ソフトウェアのゲームにはここ最近毎回「難易度オプションとかあっていいんじゃないの……?」と感じてるんですが、敢えてそうしないことで人気を得てきたのがフロム・ソフトウェアですし、ゲーム業界全体としてみたら多様性の一部であるように思います。ただ、それでも「『アーマード・コア』にはそういった“難しさ”を求めていないゲーマーが結構いた」ということは言えるのではないでしょうか。

激しい戦闘とスタッガー

『AC6』は「ボス戦」に強く注目したゲームです。ストーリーだけをクリアするなら「ゲームをプレイしてる時間のほとんどがボス戦に充てられる」といっても過言ではありません。

過去作にあったような軽い遊び心地のミッションは最小限に留められ、「捨てミッション」のようなどうでもいいミッションがほとんどなく、かなりの割合でギリギリの戦いを強いられ、達成感があるというのは本作の魅力であり、人によっては「難しすぎる」と感じる点だと思います。このあたりがいわゆる「Soulsborne」ぽいと巷で言われている一因にもなっています。特にゲーム中盤以降は通常ミッションも遠慮なく難しくなっていき、俗に言う「死にゲー」の様相を呈してきます。また、周回プレイの追加ミッションはかなりの歯ごたえで、そこまで到達したプレイヤーの腕前を試すかのようです。

『AC6』は「Soulsborne」とは「ボス戦が特徴的で難度が高い」という点が確かに共通しているのですが、「Soulsborne」は別にそれだけがゲーム性というわけじゃないので、世の中でソウルソウル言われるほど似てはいないと思います。ただ、特にシングルプレイに限っていえば「強敵をどのように攻略するか」ということに主眼が置かれているゲームなのは間違いなく、そのコンセプト自体が人を選ぶものなのだとは言えるでしょう。おそらく今までのシリーズでもっとも「アセンブル」と「攻略」が密接に、かつシビアに結びついているのが本作で、その点を筆者は非常に評価しており、「最高傑作」とまで書く理由になっています。逆に言えば「弱い機体」「見た目だけで組んだ機体」「コンセプト機体」みたいな遊び方がストーリー攻略上はあまり許されず、賛否が分かれてもいます。個人的には『アーマード・コア』というものを現代のフロム・ソフトウェアが出すならこうだよな、とも思います。

本作では「どのように攻略するか」という部分が、レベリングや精密な死に覚え、ルート迂回などではなく、基本的にはアセンブルに集約されるというのが戦闘面においての「Soulsborne」との最大の差異になっているように感じます。もちろん多少は死に覚えもあるのですが、それが『SEKIRO』のような精密なものかというと、ちょっと違うと思います。ゲーム序盤で使えるパーツ数がそう多くないのも、おそらく最初の頃からあまりに選択肢が多いとプレイヤーが途方に暮れてしまうからでしょう。特にバルテウス戦なんかはパーツの選択肢が少ない中でアセンブルしていくことになるので、ちょっとだけパズルゲーム的な感覚もあります。とはいえ、YoutubeとかXとか見ている限りは、皆さんいろんな機体いろんな戦い方でバルテウスを倒しているので、充分に幅はあるんじゃないですかね。

本作には「アリーナ」という、CPUの操作するACと1対1の対戦が楽しめるモードが用意されています(これも2周目以降変化します)。CPUと1対1の対戦になると分かるのですが、本作の対AC(CPU)戦のバランスは、大味気味だと感じました。上手だともっと精密にプレイできるのでしょうけど、僕みたいに上手でないプレイヤーがやると「一発が強い武器を持ち込んで、たまたま当たったときに勝つ」とか「両手ガトリングで撃ってたらなんか相手が撃沈してる」とか、そういうことになりがちです。

これは「プレイヤーの腕が足りなくても“アセンブル”で解決できる」ということでもありますし、アリーナのあっけなさは過去作を強く連想させられて、個人的には結構好きな要素でした。逆に「精密な戦闘を求めているプレイヤー」にとっては物足りない部分かもしれません。おそらく対人戦だと、極まってくるとやや精密に寄っていくのだと思います。

前述のボス戦も「わりと大味気味」という点は共通していて、それは本作最大の特徴である「スタッガー」が理由だと思います。スタッガーは用語としては『AC V』シリーズから登場していたようですが、今作では格闘ゲームにおけるガードゲージのような概念になっており、要は一気に攻め立てるとそれだけ有利になるシステムです。

『SEKIRO』における体幹ゲージを連想する人が多いようですし、実際似ている部分もあるように思いますが、本作では『SEKIRO』における体幹ゲージとセットになった攻防一体の概念である「弾き」もありません(シールドはありますが、筆者は使ったことないです)。どちらかというと「スタッガーを取ったあとにどうダメージを効率よく稼ぐか」が重要に感じられるので、「体幹」とは似て非なるものと見ています。

戦闘に限っていえば、『AC6』のゲーム性は「スタッガーに始まりスタッガーに終わる」といっても過言ではないです(他の戦術がある人は教えてくれると嬉しいです)。「スタッガーさせないで勝つ」という戦い方は、すくなくとも筆者がプレイしている感触では、ほとんど出来ないように思います。

攻めているときに勝ちやすいため、「なんか勝てるときは一気に勝てるし、負けるときはまったく削れずに負ける」という感じのあっけないプレイ感になりがちです。先程「本作は精密に死に覚えするようなゲーム性ではない」と述べましたが、筆者レベルの腕前では強い攻撃の避け方を覚えるというよりは、相手が強い攻撃を出す前にそれ以上の強い力で封殺するみたいな勝ち方になりやすいのです。もちろん、うまければ華麗に避けてブレードでボス戦! みたいなのもやれるのだろうなとは思います。また、攻略上明らかに強いと感じられる武器、いわゆる「強武器」もあったりして、そういうものを使うと「さっきまで苦戦してたはずのボスがあっけにとられるほどすぐ倒せる」、みたいなことも起こります。対人のバランス的にどうなのかはわかりませんが、ストーリー攻略においては、こんぐらい難しいゲームだったら救済措置としての強武器はあったほうがよいと思うので弱体化しないでほしいですね……。

この「精密じゃなさ」には賛否両論ありそうですが、精密じゃないからこそ筆者ぐらいの腕前のプレイヤーでもクリアできましたし「たしかに『アーマード・コア』ってこんな感じだったなそういえば」と思える要素でもありました。個人的にはこのバランスが極めて好ましく、イヤなボスとかも特におらず、ずーっと楽しく遊べました(っていうか今も遊んでます)。もちろん大層苦戦はしましたが、日をまたいで戦い続けたようなボスはたぶんいなかったです。ゲーム全体を通して、やはりバルテウスのところの難度の急上昇が印象的で、それ以外は難しいとはいえ何戦かしてるとなんとかなる気がします。

復活するボスもいるとはいえ一戦が長期化しづらく、リトライしやすいのも個人的には歓迎しているポイントです。あと、スタッガーのときに「ガキャーーーン!!!!」っていうクソデカい音が鳴るのがテンション上がってよかったです。

アセンブル/雰囲気/ストーリー

本シリーズの最大の特徴、それは「アセンブル」を含む自機ACのカスタマイズ要素です。武器や足の装備を変えることでアクションゲームとしてのプレイ感が劇的に変わりますし、それが攻略にもつながるのが『アーマード・コア』シリーズのもっとも面白い部分であり、他の様々なゲームに無い要素でもあります。

パーツの数値を眺めるのはなかなか大変ですが、慣れないうちは「積載量上限を超えない範囲で一番APが高い」とか、「攻撃力が高い」というようなシンプルな理由で選んで大丈夫でしょう。あくまで私見ですが単に攻略をするだけなら、何より重要度が高いのは武器と脚、次点がジェネレーターかなぁと思います。筆者が思うに、本作をプレイした満足度の高さは「自分で強いアセンブルを生み出せたかどうか」にかかっているとおもいます。前述したようないわゆる「強武器」も、自分で発見したのか、それとも攻略情報を読んでしまったのかでかなり印象が変わるでしょう。よって、本当に本作を楽しみたかったら様々な武器を試し、自分なりの強武器を発見していくような遊び方が一番おすすめです。

事前プレイレポートと重複気味になるのであまり細かくは書きませんが、ACのデザインを含むデザインのかっこよさ、個人的には超好きです。今までで最も「動かしていて楽しい『アーマード・コア』」になっていると思います。マップや色調、台詞回し、本作を取り巻く雰囲気が筆者的にはかなりツボでしたし、これがあるから『アーマード・コア』なのだと言える要素です。

『AC6』をプレイしていて「いつもの『AC』を遊んでいる」感覚になるのが、1ミッションごとにメニューに帰って、ミッションを選択し、出撃して……という古典的なゲームサイクルです。最近ずっとこういうゲームをやってこなかったので、逆に新鮮さを感じる要素にもなっています。ちょっと懐かしさがあり、その中に新しさがあるような……。

雰囲気の冷たさ、重厚さに加え、アセンブルとこの「ステージクリア式」的な仕組みが本作を他の何でもない『アーマード・コア』たらしめています。人によって感じ方は様々でしょうし、見るポイントも違うでしょうが、少なくとも筆者は本作を(前述のとおり)「ただの『アーマード・コア』の続編が素朴に作られている」と感じましたし、そう感じるのはこのあたりの要素がちゃんと「『アーマード・コア』らしかった」からなんだと思います。前述の賛否両論あるらしい「難度が高く、ボス戦にフォーカスが当たっている」という部分も僕個人としては「ああ、『6』はそういう感じなんだな」とすんなり飲み込めました。そもそも、これまでもナンバリングが変わるごとに大きくプレイ感が変化してきたシリーズですしね。

余談ですが、惑星封鎖機構および技研の兵器はなんかちょっとガンダムとか、TVアニメのロボットっぽい雰囲気がある気がします。筆者は最も遊んだフロム・ソフトウェアのロボットゲームが『Another Century's Episode 2』なので、なんかちょっと『Another Century's Episode』っぽいかも!?とテンションあがりました。マジの余談ですねこれ。『Another Century's Episode』シリーズの続編もよろしくお願いします。見てますか? よろしくお願いしますからね……。

ストーリー/ボリューム

本作のストーリー+ボリュームは一周遊ぶ程度だと20時間弱程度(上手かったら10時間ぐらいで終わるかも?)なのですが、分岐が存在することに加え、周回プレイするとミッションが増え、物語も変化するため(同じミッションを何回もやらされるとはいえ)ボリュームはかなり多めです。というか、周回を前提としたストーリー展開になっているため、できれば三周目クリアまでやったほうがいいという作りになっています。筆者は三周目クリアまでで40時間弱ぐらいのプレイ時間でした。

ちょっとだけ前述しましたが、周回後のミッションはボス戦が絡まないものもかなり難しくて、集中を切らさずにプレイするのがなかなか大変です。特に三周目の後半ミッションはかなりの高難度になっているのですが、そのころにはプレイヤーも慣れているので、筆者はあんまり詰まらずに越すことができました。

隠しパーツ収集、ログハント埋めなどもあるので、シングルプレイゲームとしてみた場合もかなり長いこと遊べるゲームになっているとは思います。

ストーリーは適度に興味をそそられ、プレイヤーによっては感情移入し易いであろう魅力的なキャラクターも多く登場し、かなり盛り上がるので、結構面白かったです。敵役ややられ役も“味”があり、、いい意味でベタな面白さが心地よいです。よくわからん用語が連発されて意味不明だと思う方も多いでしょうが、他のフロム作品よりは遥かにとっつきやすいですし、わかりやすい部分も多くあるのではないでしょうか。

そもそもストーリーにはあんまり期待していなかったので、二周目以降展開が変わっていく感じはかなり意表を突かれて面白かったです(ちょっと「ループもの」っぽい質感があるように思います)。状況によってセリフが変わるなどの小ネタも多く、おそらく筆者も気づいていない要素がまだ無数にあるのだと思います。

ただ、周回プレイでは追加されたミッションだけではなく、一周目でプレイした印象の薄いミッション、めんどくさいミッション、苦手だったミッションもやり直させられるので、それが少し苦痛ではありました特に防衛系(ミサイル発射待ってるやつとか)は、絶対に規定の時間プレイしなくてはならないのであんまり何回もやりたくないです! 一気に走り抜けるようにプレイすると、水増しのように感じるポイントだと思います。「以前苦戦したミッションがこんな楽に越せる……!?」みたいに自分の成長を実感できたりもするので一概に悪いというわけではありません。

本作のエンドコンテンツ……と言っていいのかどうかわかりませんが、一応ネット対戦も実装されています。しかし現状ランクマッチもないですし、あんまり多く部屋が立っているわけでもないので、少なくともSteam版は盛んではないようです。あくまでおまけモードであり、「友人と対戦するツール」ぐらいに割り切って遊んだほうがいいでしょう。まだクリアしたプレイヤーも少ないでしょうし、これからPvP人口は増えるかもしれませんが、筆者は未クリアの友人と何度か対戦するだけに留まりました。進行度に差があるのであまり良い試合にはなりませんでした。

総評

総評:9点(10点満点)
良い点
・ちゃんと『アーマード・コア』の続編になっている
・ACがかっこいい。アセンブルが楽しい
・世界観や雰囲気などが素晴らしい
・実はけっこうアツいストーリー

悪い点
・おまけのような対人モード
・一部のミッションの難しさを考えると、難易度オプションはあっていいかもしれない
・二周目以降の水増し感
・最初のヘリはさすがにやり過ぎ

今回のVI人レビュー企画では1人10点満点で評価し、Game*Sparkとしては60点満点で審査するという仕組みになっています。

主観的には「悪い点」はほぼバランスの問題に終始しており、「あくまで好み」と言える範囲だと感じます。筆者としては、完全に満足できる『アーマード・コア』の新作でしたし、歯ごたえのある体験を楽しめました。何回も言うように個人的にはシリーズ最高傑作です。だって、『アーマード・コア』の過去作って、こんなに面白くなかったように思うもん……! 「Soulsborne」にちょっと苦手意識のある筆者にとっては近年のフロム・ソフトウェア作品で最も楽しめたタイトルになりました。

よって僕からは「ケチケチせず10点満点」と、いきたいところなのですが、次回作に期待も込めて「9点」いう評価にさせて頂きたいです(当然作ってくれますよね……? 今度は10年もかかりませんよね……?)。これだけ「悪い点」を書いておいて減点式だったらこんな高得点にはならない気もするんですが、VI人もレビューするんだし、一般論は考えず、完全に主観でいいっしょ……!

ただ、人によっては「こんなの『アーマード・コア』じゃない」というような厳しい意見もかなり多く見受けられる本作ですから、「何をもって『アーマード・コア』なのか」「難度はどの程度がちょうどいいのか」など、様々なことを考えさせられる題材となっていると思います。たくさんのレビューを読むことが刺激的なことは間違いないですし、面白い題材ですから、これから他のレビューを読むのを、筆者も楽しみにしています。



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