
Game*Sparkで日々紹介される採れたての注目Steamインディーゲームたち。
その中で、このゲームあのゲームの内容が知りたい、そう思う方は少なくないのではないでしょうか?そこで、そんなゲームの中から1本をピックアップして紹介するのがこの企画「しぼりたて!特選Steamプレイレポ」。実際の内容をスッキリスピーディにお届けしたいと思います。こってりなプレイレポ類が見たいなら爆速プレイレポもお忘れなく。
今回取り上げるのは、「短時間で毎度異なる村づくり」「スリリングな体験」などが特徴の『Kainga: Seeds of Civilization』です。
『Kainga: Seeds of Civilization』とは?
本作は、個人デベロッパーErik Rempen氏が手掛けるローグライト要素のある村作りゲーム。プレイヤーは村のリーダーThinkerとして働き手のBraveたちを導き、村と部族の拡大を目指します。
1プレイは20分から1時間程度と短時間で遊べることを特徴としており、マップの自動生成により毎回違った環境で村づくりを体験できます。ほかにも、天災への対処や巨大生物との共存、他部族との敵対などスリリングな要素も多数用意されており、何度も遊びたくなるようなゲームシステムとなっています。
2021年5月にKickstarterキャンペーンにてプロジェクトが開始し、同年6月に達成。その後、2021年11月12日に早期アクセスを開始し、2022年12月7日に正式リリースを迎えました。正式リリース3日前に盲腸が破裂して入院することになったというErik氏ですが、延期せずアップデートを実行。すさまじい熱量とコミュニティとの協力で短期間での開発を実現し、正式リリースに至りました。個人開発ながらクオリティも高い本作。さっそくその魅力のポイントを紹介していきましょう!
ステキポインツその1!「1プレイは20分から1時間!短時間で毎度異なる村づくり」
本作の舞台はさまざまな巨大生物や部族が存在する古代の土地。正式版では8つのマップが実装されています。それぞれのマップは毎回ランダムに生成され、初期リスポーン位置と地形、他の部族の場所などが異なります。


プレイヤーはまず、村の初期位置となる場所にキャンプファイアーを建設し、そこからいよいよ村づくりがスタート。建築できる施設は始めこそキャンプファイアーしかありませんが、村のリーダーであるThinkerがひらめきを得ることで新たな施設(テクノロジー)を獲得していきます。ひらめきを得るためのポイントはマップの各所に点在しており、Thinkerを向かわせることで獲得できます。


施設の建築は働き手であるBraveたちが担います。Braveは付近の木や土、草など建築に必要な資源を集めます。また、家を増築していけばBraveの数は増えていき、デフォルトで60人まで部族を拡大することができます。

本作のクリア目標は特定の祭り(Festival)を開催すること。一定時間経過すると祭りを開催するための施設をひらめき、施設を建設して祭りを主催することでゲームクリアとなります。


反対にゲームオーバーの条件はBraveが全滅するか、Thinkerが死亡した場合です。しかし、クリアかゲームオーバーかにかかわらず、獲得したテクノロジーのいくつかは次回に引き継げます。また、祭りを開催したときに獲得するカルマをショップで使用すれば新たなテクノロジーを獲得することができます。

ステキポインツその2!「天災、巨大生物、敵部族…スリリングな村作り体験」
本作はローグライトなシステムの他にも、巨大生物が跋扈するなかでの村づくりも特徴としています。世界には岩盤を背負った山のようなヤドカリや塔のような恐竜、宙に浮くクラゲのような生物などユニークなものが悠々自適に生息しています。



巨大生物が進むルート上の木や建物はなぎ倒され、人は踏みつぶされます。今回のプレイでは一部しか確認できませんでしたが、巨大生物を捕獲して使役したり、背中の上で暮らしている部族も存在しました。

プレイヤーを脅かす危険な存在は巨大生物だけではありません。一定時間ごとに訪れる天災にも対処する必要があります。雨は恵みでもある一方で、時に水位を上昇させ、低地に建設している施設を水没させます。落雷は火事に繋がり、突風は人々を吹き飛ばします。



古代の土地では部族同士の争いも発生します。他部族は毎回ランダムな位置に村を作っており、プレイヤーと同様に時間経過とともに領土を拡大し、建築を行います。そして、領土に侵入したり資源を奪ったりした際は部族間の戦争に発展します。

戦闘関連のテクノロジーでは近接兵や弓兵などを配置することができ、守りに徹したり、敢えて他の部族の村に侵攻し滅ぼすことも可能です。


また、友好の道も用意されており、特産品を交換したり、献上品を贈って友好度を上げることができます。

『Kainga: Seeds of Civilization』はローグライトと村づくりゲームが上手く組み合わさっており、何度も繰り返し遊びたくなるような魅力がありました。
村・街づくりゲームと言えば、長い時間をかけてじっくりと拡大していく内容が魅力ですが、一方で冗長になりやすい、1回で満足してしまうという欠点も挙げられるでしょう。そんなプレイヤーでも本作は遊びやすく、毎回異なる環境で遊べるランダム性と、テクノロジーやカルマなど次回のプレイに引き継げる要素などが、何度も遊びたくさせるような魅力となっています。
マップ生成と初期リスポーン位置によってはほぼ詰みの状況でスタートすることもありましたが、そんな状況をどう打開するか試行錯誤するか考えるのも楽しかったです。現時点では日本語はありませんが、英語力はあまり必要としない内容となっています。また、開発者によるとすべてのシステムとコンテンツが実装された後に日本語にも対応予定であることが語られています。
さらに詳しい内容はこちらのプレイレポートで、開発者へのインタビューはこちらに掲載していますので気になる方は是非ご覧ください。